美しい姿
クリスマスに寄せて
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今でもずっと忘れられない1つの光景がある。
外国のとある教会での一コマだ。
その教会を訪ねた時、ちょうど掃除の時間だった。
相棒が教会の人に、少しだけで良いのでお祈りがしたいと言うと、歩き回らず座っているだけならいいというお許しが出たので、邪魔にならない所に座らせていただくことが出来た。
相棒が祈る間、私は横で静かにしていた。
教会のお掃除は終わりかけだったらしく、バタバタと働いていた人たちもいつしか姿を消して、そこはただしんと静かで厳かな空間となっていた。
その時、目の端に人影が映った。
それは年配の女性だった。
ステンドグラスを一枚ずつ丁寧に拭いていた。
その姿は掃除をしているというより祈りそのものだった。
一枚一枚、心を込めて丁寧に拭いていくその姿はただただ美しかった。
女性の姿に心を打たれて目が離せなくなりずっと見ていた。
相棒のお祈りが終わり教会を後にしても尚その姿は私の頭から消えなかった。
働くということ
奉仕するということ
そして
祈るということ
時折あの女性の姿を思い出す。
その時我が身を振り返る。
私は美しく生きているだろうか、と。
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