毒とジュエリー時々整体

日々のつぶやき

英語で落語



母が英語で落語を演るのを

一緒に聴きに行こうと言うので

英語好きだし無料だし

ま、付き合うかなと思って行った。


行ってみたら

英語で演るだけあって

外国の人が結構来ていた。


演目は「死神」


ある時、男が死神と組んで

インチキ祈祷師の真似事をする。

病気の人の元へ行った時

死神が病人の足元にいれば

その人はまだ寿命があるから

とある呪文を唱えて手を叩くと

その人は回復する。

しかし死神が枕元にいたら

助からないのであきらめてもらう。

評判が評判を呼び

男はお金持ちの家へ呼ばれる。

行ってみると死神が枕元にいたので

これは残念ですが助かりません

と告げるものの、そこをなんとか

お金ならいくらでも出す、と言う。

男は金に目が眩み悪知恵を働かせる。

布団の四隅をそれぞれ人に持たせて

合図をしたら病人ごと向きを変えさせ

変えた瞬間、呪文を唱えて死神を追い払う…


と、ここまで話が進んだ時

会場のあちこちから

ウヒィ、とか、ヒィ、とか

興奮しつつ怖がっている声が上がるではないか。

さすが海外の方々、ノリが良い。

本当に怖がってキャアキャア言ってる様子。

こういう声は日本人には出せない。


それに、日本人の場合、こうした場面では

むしろ"固唾を飲んで"息を詰めて聞く。

会場は波を打ったように静かになる。


最後は拍手喝采、ピーピーと指笛まで!


正直、「死神」という噺は

じっくり聞かせるタイプの落語だと

思っていたが、場面場面に激しく反応して

声をあげて楽しむ海外の人たちに囲まれ

私もなんだか可笑しくなってきて

一緒にわはは、と笑ったのであった。