毒とジュエリー時々整体

日々のつぶやき

鍛造とは?


ひと昔前なら鍛造と言ったら

刀鍛冶よろしく職人さんが何千何万回と気の遠くなるほど金属を叩いて作る物という認識があった。


しかし、今ではこうした世界も機械化が進み、最初から最後まで全て機械で仕上げるものが主流になってきている。

要は金属を固く圧縮し、中の空気が無くなれば良いわけだから、機械で締め上げればこの上なく頑丈になる。


他にも、金属の固まりを機械で圧縮してある程度まで薄く伸ばした物を職人さんが叩いて仕上げる、というやり方もあるようだ。


さらには普通に鋳造で作っておいて、手作業で鎚目をつけて"鍛造"とか"手作り"などと謳うものすらちらほら見かける(詐欺まがいのような気がするのは私にだけ?)


ジュエリーの世界で言ったら、日本でも人気のクリスチャンバウアーやフラージャコーなどは完全機械鍛造である。

非常に頑丈で美しいのだが、私の個人的な感想を言えば

どこか無機質で冷たい感じがする。

ただ、買ったまま何年も変わらない姿を求める人にはぴったりだと思う。


これまた個人的な好みだけど

私は身につけるなら断然オール手作業の鍛造ジュエリーがいい。

職人さんの腕次第だし、同じ人が作っても多少の出来不出来があったりするのだけれど

厚みが均一でなかったり、少しいびつだったりといった"人の手"を感じられるところが大好き。

こうした手作り感満載のジュエリーを何年も使い続けるうちに、傷がついたり変形したり…

最初のピカピカした輝きはなくなってしまうけれど

なんとも言えない使い込まれた感がとても良い味わいとなり

その人だけの唯一無二のジュエリーとなるように思う。


別に鋳造でも使い込まれた感は楽しめるのだけど

空気が抜かれてない分、鋳造は長く使ううちに割れたり壊れたりという事が起こりやすい。

だからたまに使う物は鋳造でも構わないが、毎日身につけるなら鍛造だと思う。