何年か前にネットショップで古そうな指輪を見つけた。

重さとお値段を比較してみると、

地金代プラス人件費という感じで

これは資産として持つにもお得だ

と素早く計算したのだが、

かと言って即購入する気にはならず

ひとまずお気に入り登録をしておいた。

それから間もなくして

その指輪は売れてしまった。

この頃はまだ

「買う理由が値段ならやめろ、

買わない理由が値段なら買え」

という格言を知らなかった頃だったので

あのようなお買い得品は滅多にないと

買わなかった事を激しく後悔した。

(欲しい理由が完全にお値段ゆえだった)

私は未練がましく似たような指輪を探した。

似たようなと言っても姿形ではない

グラム計算で似たようなお値段のもの、

を探していたのである。

しかし全く見つからなかった。

似たような形の指輪はいくらでもあった。

が、値段は段違いであった。

ところが、

売り切れ表示の出ていたその指輪が

しばらくして復活していた。

返品されたのか

キャンセルされたのか

はたまた似たような指輪が入荷したのか

そのあたりは謎である。

もし返品されたのだとしたら

購入者が購入後に鑑定に出して

金品位検査をし、刻印が間違っていた

ということで返してきた可能性もある。

18金と刻印されていても実際は14金だったり

ただのメッキだったりはよく聞く話である。

良い方に解釈すれば

一旦購入申し込みをしたものの

代金を期日までに支払わず

自動キャンセルになった

ということも考えられた。

どちらにせよ、当時は欲の皮が非常に突っ張っていたので

これは運命だ(大袈裟)、これは私の指輪だわ

そう思い込んだ。

そしてホクホクと購入したのである(恥)

実際手元に届いてみると

掘り出し物云々は差し引いても

非常に気に入ったのである。

最近はあまり見かけない月形甲丸

という形をしており、

それがコロンとして可愛い❤️

欲で買った指輪だったが

いつしかいつも身につけるようになり

今や大事な相棒リングとなった。

経年変化を楽しむつもりで買った指輪が

結果気に入らなかった、というように

狙って何かをするとうまくいかないこともあるが

逆に、何気なくしたことがずっと続いていくこともある。

この指輪もいつも着けようと思って買ったわけじゃないのに、いつの間にかそうなっていた。

購入のきっかけは欲だったけれど

実はご縁のあるご円💍だったのかなと思う。