毒とジュエリー時々整体

日々のつぶやき

大晦日


毎年、大晦日に年越しそばと

お正月のお雑煮の為のつゆを仕込むために

朝から台所に立つ。


料理はあまり好きではない。

できることならしたくない。


それでも、丁寧に一から全て手作りする。


自分語りになってしまうけれど…


私の人生はあまり恵まれたものとはいえない。

生をまっとうするのが筋と思うから

おかしな気を起こさなかっただけで

あまりに辛くて人生を投げていた。

ただ生きてるだけ。

ただ起きて食べて寝るだけ。

全てを諦めていた。

ただひたすらお迎えを待っていた。

寝る前にお迎えに来てくれた人と

天国への階段を登る自分を想像するのが

小さな慰めだった。

朝目覚めると、今日も生きてることに絶望した。


そんな私にとても小さな奇跡が起きた。


大晦日にある人とした

果たせるあてもない約束…


無理だろうと思いながら

口だけでした約束は

私に不思議な力を生み

次の大晦日に本当に実現させた。


そのことを忘れないために

あの頃の日々を思い出しながら

感謝の気持ちを込めて台所に立つ。


野菜をひたすら刻み、鍋をかき回す

その無心の時間は過去を振り返るのにちょうどいい。


人生は時に魔法がある。


苦しい時には暗闇の向こうの光は見えないけれど、たとえ見えなくても必ず光はある。