毒とジュエリー時々整体

日々のつぶやき

最後まで



先日、とある歌手の訃報に接して

改めて"生き抜く"ということを

考えさせられた。


その人は亡くなる直前

海外旅行をしていたという。

おそらく死期を悟り

思い出の地をもう一度訪ねたのだろう。


人は時に終わりの直前まで

普段通りに過ごせることもある。

もちろん、ベットから起き上がれず

何ヶ月も(時には何年も)寝たままの人もいるが

時折、亡くなる数日前とか

稀には亡くなる瞬間まで

起きて食べて話して行動して

そんなことのできる人もいる。

タレントさんや政治家さんなども

お元気そうに人前に出てきて

翌日に、ということがよくある。


私がどちらになるのかは

誰にも分からないけれど

出来るならば後者でありたい。


私もこの歌手のように

いつか"その日"が来たら

有り金かき集めてイギリスへ行きたい。

ファーストクラスに乗って

きちんと車で迎えに来てもらい

不自由のないホテルに泊まって

何も苦労しなくていいような滞在をしたい。


これまでの私は、海外旅行といえば

格安チケットの狭いエコノミーで

窮屈な思いに10時間以上耐え

なんならどこかの国で乗り換えもしたりして

着いたら着いたで電車で街中まで行き

ユースホステルで他国の見知らぬ人たちと

同じ部屋で不便な滞在。

観光もバスや電車だし

食事だってケチケチとスーパーで買って

ささやかに済ませる…

そんな貧乏旅行しかしてこなかった。


でも、人生が終わりを迎えると悟ったら

これまでの我慢は全て吹っ飛ばす旅をする。

大好きな国で心ゆくまで過ごしたい。

途中で力尽きたらそれも本望だ。

本当は、今すぐ自由で気楽に

好きな時に好きな場所にいけたらいいけど

先立つものが、ね。