毒とジュエリー時々整体

日々のつぶやき

初めての別れ


私が人生で一番最初に身内との別れを経験したのは9歳の時だった。


早朝突然家中に響いた電話の音は曽祖母が旅立ったことを知らせた。


そのニュースを聞いて


そう…


とだけ答えたあと布団に潜って泣いた。


葬式には父と弟が行った。


本当は私も行きたかった。


それなのに、私に断りもなくいつの間にか私は行かないことに決められていた。


私は2人を見送りながら内心羨ましいような腹の立つような複雑な気持ちだった。


知らないところで勝手に決められていたので、行きたいと言うチャンスすらなかった。


見送ったあと、なぜ弟は学校を休んで行くのに私は休ませてもらえないの?と訊いたら


「あら、あんたも行きたかったの?」


と驚いたように言われた。


私はいい子であった。


いい子過ぎたと思う。


勝手に決められて気持ちを訊かれもしないことを黙って受け入れる子供だった。


私は本当に曽祖母が好きだった。