あの日の手紙
自分の過去記事が出てくると
ついつい読んでしまうことがある。
今日もまたつい読んでしまって
そしたら遠い昔に一回だけ読んだ
どこの誰かも知らない人のブログを思い出した。
そのブログは何かを検索していた時にたまたま出てきて何気なく読んだものだった。
検索ワードで出てきたブログだから、今となってはどこの誰のなんというブログだったかも思い出せない。その時は他の記事は読まなかったから余計に…
調べ物をしていての検索だったから、そのブログを読み始めてすぐ、あっこれは違う、と思ったのに引き込まれて読みやめられなくなった。
まるで色のない、モノクロのトーキー映画みたいなブログだった。
読みながら頭の中に情景が浮かび、でもそれは色がなく、音もなかった。
文章の中にブログ主さんの気持ちとかその時どう感じ何を思ったのか、そうしたものは一切書いてなかった。
ただひたすら淡々と出来事が時系列に書いてあった。
それはモノクロ映画のようであり、あてのない手紙のようでもあった。
これから先、決して交わることのない関係ではあるけれど、私はこの人からの"手紙"を受け取ったんだな、と思った。
届いたよ、と伝えたいのに伝えるすべのないもどかしさ。
シン、とした音のない、色もない、静かな世界なのに、こんなにも鮮やかなのはなぜだろう。
何もかも無くなった空っぽの部屋を出て
その人はたった1つだけ残した不思議のメダイを、いつも着けてるチェーンに通して歩き出す。
そのあとどうしたのだろう?と気にしてはいけないような空気、だからこそ余計に"映画"のようでもあり"あてのない手紙"のようでもあったのかもしれない。
もし今その人が隣にいたとしても、きっと私は気がつかない。
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