毒とジュエリー時々整体

日々のつぶやき

へんな美容院



自分で髪を切っていたら

おかしなことになり

どうやっても修正が出来そうになく

これはプロの手を借りるしかない

と思って家から1番近い美容院へ行った。

そこはお高いので前を通ったことはあるが

中に入ったことはない。

しかし、おかしくなった髪を一刻も早く

なんとかしたかったので代金には

目をつぶることにしたのだ。


中に入るとやたらと薄暗く

床のあちこちに間接照明が置いてある。

壁にはハリボテの岩が貼られていて

まるで洞窟のような室内。

なにこれ、怪しい。

そしてなぜかココナツの香りが

デフューザーからたちこめている。

私はこの香りが苦手なので

それだけでもう帰りたい気持ちになった。


案内された椅子に座ると

これまたなぜか膝にクッションを置かれて

(雑誌が読みやすいようになのか?)

カウンセリング開始。


私が自分で切ったら収拾がつかなくなり

何とかして欲しい

というようなことを伝えると…


"どこを切ったか、怒らないから

言ってごらん"


と、なぜかタメ口の美容師さん。


見た目は20代後半からせいぜい30そこそこ

といったところだと思うが、 

このような若い人が私をみて

年下だと判断したとは思えないから

部屋が暗くて顔がよく見えないのかもしれない。

毎日沢山のお客さんに接している美容師さんは

大体相手の年齢を正確に言い当てると聞く。

だから、もしかしたら基本的に

誰に対してもタメ口な人なのかも?

とも思ったんだけど、さらに…


"うちって、料金が高いでしょう?

だからお客様の年齢層って割と高めで

大半は主婦の方なんですよぅ〜"


と、まるで私が場違いというか

変わり種のようなことを言い出した。

これは完全に自分より年下と思ってるな。

まあどうでもいいけど。


雑談を交えながら

大体の髪型を決め、シャンプー台へと

案内されたのだが、膝のクッションを

そのまま抱えて行くように指示される。

しかし、初めての店でしかも薄暗く

その上クッションを持ってるから足元が見えない。

よちよち歩きで言われるがままに歩いて行くと

まさかの段差!


えええ〜(๑•ૅㅁ•๑)


当然すっ転ぶ_(:3」z)_


大丈夫?


あの、クッション持ってて下が見えないんですけど…


あー、そりゃそうだ、段差があるって

言えば良かった。すみません…


(ちなみに、クッションは“こうやって

持って移動するように"と持ち方までなぜか

指示されていたのである)



シャンプーのあとカットしてもらい

私が切り散らかした髪を整えてもらったわけだが

正直そこらの美容院の倍近い料金の

価値があったかと言われたら

全く腕が良いとは言えなかった。

店内が暗いせいだと思うが

なんとなく私のことをハタチ前後と

思っている節が会話の端々から伺え

非常に居心地も悪く店内に漂う

大嫌いなココナツの香りもあって

一刻も早く帰りたいと思った。


全てが終わると今度はカウンター席へと

案内され、そこへ座るとどこからともなく

黒づくめのスーツを着た髪の長い

イケメンの男性が現れ(ホストみたいな雰囲気)

"お茶を飲んで行きませんか?"だって!


いやいやいやいや

途中ならまだしも全て終わってからお茶って

ここでおしゃべりしていけってこと?

多分そうだよね。

この人、おそらくオーナーみたいだから

感想とか要望とか訊きたいんだろう。

でも、もう帰りたいー

ということで、今日は用があり

急ぎますので、とかなんとか言って

会計を済ませてそそくさと帰った。


最初のカウンセリングから

実際の施術までかなりのんびりしてたので

最後のお茶まで付き合うとおそらく

半日仕事になるのは必至。

そりゃ、若い美容師さんとキャピキャピ

おしゃべりして施術してもらい

そのあと大人のムード満載の

イケメンオーナーとまったりお茶しながら

お話をして(オーナーはマッサージが

お得意とのこと)

半日近くをここで過ごせば、人によっては

お値段以上だと思うだろう。

こういう美容院って

好きな人は好きなんだろうなと思った。